2010.10.25
[イベントレポート]
初の“悪女”を演じた堀北真希さんが作品をアピール─10/25(月)特別招待作品『白夜行』:舞台挨拶
今後公開の話題作が集う「特別招待作品」の1本として25日に上映を迎えたのは、東野圭吾の大ベストセラー小説を映画化した衝撃のサスペンス「白夜行」。上映に先がけては、堀北真希さん、高良健吾さん、船越英一郎さんのキャスト陣と、深川栄洋監督による舞台挨拶が行われました。
グリーンカーペットでは黒のドレスでファンを魅了した堀北さんは、この日はグリーンのドレスという装い。「もともと好きな小説でした」という本作を通じてキャリア初の“悪女”を演じ、「(雪穂という悪女を)自分が具現化していくことにすごく緊張とプレッシャーがありましたが、本当に素晴らしい映画になったと思います」と感無量の表情を見せました。演じ切った感想を聞かれた堀北さんは、「どうやって(自分を)雪穂に近づけていけばいいのか悩みました。悪女だけど、直接手を下すわけではない本当に悪い人。でも好感を持てるようなシーンもあって……挑戦だと思って演じました」と語り、男性を魅了する雰囲気作りについての質問には、ちょっと戸惑いながらも「その場の空気を自分のペースにしていくことに気をつけました」と答えました。
堀北さんの相手役で、雪穂にすべてを捧げる亮司を演じた高良さんは、「安心できてほっとする映画はあるべきだと思いますが、傷ついたり打ちのめされたりする映画もあっていいと思うんです」と挨拶。「監督は“ドS”でしたし、キツい現場でクランクアップが嬉しかったのは確かなんですが……うーん、なんて言うんだろう……次(に同じことがあって)も乗り越えられるというか、そういう(ものが掴めた)現場でした」と、言葉を選びながら真摯に答え、「自由な気持ちで、自由に受け入れて、持って帰ってほしいです」と作品をアピールしました。
船越さんは、ある密室殺人を19年間追い続ける、いわば“語り部”となる刑事・笹垣を熱演。2時間のサスペンスドラマでお茶の間でもおなじみだけに、「キャリアの半分以上を、犯人を追いかけることに費やしてきました」と観客を笑わせつつも、「今回はお客様に説明するメッセンジャー的な立場……まあそれはクサくてクドい芝居ってことなんですが(笑)。それは極力排除して、役を生きることに徹しました」と演技のポイントを明かしました。
今後は本作も含めて3本の監督作が公開予定という注目の深川監督は、国内でも06年にドラマ化、韓国でも09年に映画化されている原作に対して、「どう(映像化に)チャレンジしようかと悩みました」と実状を告白。「深川という作家が切り取ると、この物語がどうなるかを見せたいと思いました。その眼差しを、(船越さん演じる)笹垣の眼差しに採り入れたのですが、(点と点が線になる)最後にそれが分かってもらえると思います」と語りました。
「普通は避けたい、見たくないって思う人間の汚い部分が描かれています。でも真っ正面に向き合って作りました。決して他人事と思わないで観ていただけたらと思います」と、最後を締めたのは堀北さん。登壇された皆さんにはまた、会場から大きな拍手が送られました。
『白夜行』
©2010 TIFF
グリーンカーペットでは黒のドレスでファンを魅了した堀北さんは、この日はグリーンのドレスという装い。「もともと好きな小説でした」という本作を通じてキャリア初の“悪女”を演じ、「(雪穂という悪女を)自分が具現化していくことにすごく緊張とプレッシャーがありましたが、本当に素晴らしい映画になったと思います」と感無量の表情を見せました。演じ切った感想を聞かれた堀北さんは、「どうやって(自分を)雪穂に近づけていけばいいのか悩みました。悪女だけど、直接手を下すわけではない本当に悪い人。でも好感を持てるようなシーンもあって……挑戦だと思って演じました」と語り、男性を魅了する雰囲気作りについての質問には、ちょっと戸惑いながらも「その場の空気を自分のペースにしていくことに気をつけました」と答えました。
©2010 TIFF
堀北さんの相手役で、雪穂にすべてを捧げる亮司を演じた高良さんは、「安心できてほっとする映画はあるべきだと思いますが、傷ついたり打ちのめされたりする映画もあっていいと思うんです」と挨拶。「監督は“ドS”でしたし、キツい現場でクランクアップが嬉しかったのは確かなんですが……うーん、なんて言うんだろう……次(に同じことがあって)も乗り越えられるというか、そういう(ものが掴めた)現場でした」と、言葉を選びながら真摯に答え、「自由な気持ちで、自由に受け入れて、持って帰ってほしいです」と作品をアピールしました。
©2010 TIFF
船越さんは、ある密室殺人を19年間追い続ける、いわば“語り部”となる刑事・笹垣を熱演。2時間のサスペンスドラマでお茶の間でもおなじみだけに、「キャリアの半分以上を、犯人を追いかけることに費やしてきました」と観客を笑わせつつも、「今回はお客様に説明するメッセンジャー的な立場……まあそれはクサくてクドい芝居ってことなんですが(笑)。それは極力排除して、役を生きることに徹しました」と演技のポイントを明かしました。
今後は本作も含めて3本の監督作が公開予定という注目の深川監督は、国内でも06年にドラマ化、韓国でも09年に映画化されている原作に対して、「どう(映像化に)チャレンジしようかと悩みました」と実状を告白。「深川という作家が切り取ると、この物語がどうなるかを見せたいと思いました。その眼差しを、(船越さん演じる)笹垣の眼差しに採り入れたのですが、(点と点が線になる)最後にそれが分かってもらえると思います」と語りました。
©2010 TIFF
「普通は避けたい、見たくないって思う人間の汚い部分が描かれています。でも真っ正面に向き合って作りました。決して他人事と思わないで観ていただけたらと思います」と、最後を締めたのは堀北さん。登壇された皆さんにはまた、会場から大きな拍手が送られました。
『白夜行』
©2011「白夜行」製作委員会
→作品詳細