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2010.10.31
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「深い心の揺れ動きを繊細に描いた」コンペティション国際審査委員『僕の心の奥の文法』評価のポイントを語る

「深い心の揺れ動きを繊細に描いた」コンペティション国際審査委員『僕の心の奥の文法』評価のポイントを語る

映画祭最終日の長い一日、最後に登壇したのは、審査委員長のニール・ジョーダンさん。
疲れを隠せない表情を見せながら、作品選定のプロセスを説明しました。

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©2010 TIFF


「TIFFでは、審査員5人だけの環境で、毎日3本ずつ作品を観ます。その後、食事をするわけですが、その際に作品について語り合い、2日ごとにまた話し合いを行いました。15本観た後には、4、5本の作品が残ることになりますが、その作品のなかでキャラクターがどれくらい力強いか? 観る者の感情を動かしたのか? 作品の完成はどれくらいなのか? そういったことの意見を交換し合ったのです」と、

また、記者会見後には、審査委員のドメニコ・プロカッチさんと根岸吉太郎さんが『僕の心の奥の文法』に決定したポイントについてコメントをいただきました。

ドメニコ・プロカッチさん
「非常に良い作品が多く、特に最後に残った3本についてはかなり接戦でした。しかし、審査委員同士、お互いの意見を話し合いながら、これっていうのは『僕の心の奥の文法』であると満場一致で決めました。この映画は、他の作品よりほんの少し優れていると感じました。
小さい世界の中ではあっても、少年と母親、父親、父親が惹かれる近所女性との関係などを通じて、興味深い世界をつくりあげていました。」

根岸吉太郎さん
「年々東京国際映画祭に集まる作品の質が向上していると感じています。『僕の心の奥の文法』については、少年の気持ちとつくり手の気持ち、原作を含めて非常に繊細で、深い心の揺れ動きを描いていると審査員全員が感じました。ベルグマン監督は、一本目の作品でも東京グランプリ(現在の東京 サクラ グランプリ)を受賞していますが、二本目でさらに飛躍していることも評価したことは事実です。」

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