Home > TIFFについて > 本年度審査委員

TIFFについて

本年度審査委員

国際審査委員

コンペティション審査委員長

ニール・ジョーダン

ニール・ジョーダン

Neil Jordan

映画監督

profile

1950年アイルランド、スライゴ生まれ。小説家としてキャリアをスタートさせる。処女作の短編集「チュニジアの夜」(76)で、ガーディアン・フィクション賞を受賞。その後、「The Past」(79)「獣の夢」(83)「Sunrise With Sea Monster」(94)「Shade」(05)など5作品を発表。最新作「Mistaken」は2011年に出版予定。
1982年『殺人天使』にて監督・脚本家デビューを果たす。その後、『狼の血族』(84)『モナリザ』(86)『クライング・ゲーム』(92)『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』(94)『ブッチャー・ボーイ』(98)『ことの終わり』(99)『ギャンブル・プレイ』(02)『プルートで朝食を』(05)、そして最近作“Ondine”(09)など15本以上の作品において、脚本・監督・プロデュースなどを手がけている。彼の作品は、アカデミー賞、英国アカデミー賞(BAFTA)、ゴールデングローブ賞、ヴェネチア国際映画祭金獅子賞、ベルリン国際映画祭銀熊賞など、世界中の映画祭で数多くの賞を受賞し、高い評価を得ている。また、これまでに5つの名誉博士号を授与されており、96年にはフランス芸術文化勲章(オフィシエ)を受勲している。

第23回東京国際映画祭へのメッセージ

私の初期監督作『狼の血族』(84)は東京国際映画祭で上映されました。この映画祭は、特に新進のフィルムメーカーたちにとっては刺激的な映画祭であり、今も記憶に残っています。私は若い頃、ダブリンの小さな映画館で日本の巨匠たちの映画を見て、多くのことを学びました。そんな私が東京国際映画祭の審査委員長に任命され、とても栄誉に思います。映画祭が映画の活力源となっている昨今、この東京で、革新的かつ芸術的な作品に出会えることを楽しみにしています。

コンペティション審査委員

ジュディ・オング

ジュディ・オング

Judy Ongg

歌手・女優・木版画家

profile

本名:翁倩玉 台湾生まれ。3歳で来日し、女優として11歳の時、日米合作映画『大津波』でデビュー。1965年、王貞治と共に「華僑三宝」と呼ばれる。以来、日本、中国、台湾、アジアで活躍をし、72年に台北金馬影展にて金馬奨・最優秀主演女優賞を『眞假千金(ニセのお嬢さん)』で受賞。2007年、米映画『アメリカンパスタイム 俺たちの星条旗』にメインキャストとして出演、盛況を収める。現在、日本・中国・台湾合作テレビドラマ「花の恋」が各国で放送されている。歌手デビューは16歳、数々のヒットを飛ばし、79年には「魅せられて」が大ヒット、日本レコード大賞を受賞。中国語曲「祈祷」がアジアの中国語圏でヒットし、09年シンガポール・インドア・スタジアムにてコンサート開催、盛況を収める。同年、新曲「蓮花」を含むアルバム「蓮の花」を発売。木版画家としては05年「紅楼依緑」が、第37回日展にて特選を受賞。09年11度目の日展入選を果たし、現在、日展の会友・白日会正会員である。木版画展を国内外で開催し、08年中国最高峰の美術館、北京中国美術館にて個展開催、盛況を収める。同年、ジャッキー・チェン等を迎え、チャリティコンサート「ハートエイド・四川」を総合プロデュース、開催。現在、ワールド・ビジョン・ジャパンの親善大使、日本介助犬協会の介助犬サポート大使を務めている。日・中・台・英・スペイン語を操る。

第23回東京国際映画祭へのメッセージ

映画はいつも私の知らない世界を見せてくれる「窓」です。その「窓」を開けて何度感動や目覚めという心のマッサージを経験したことでしょう。私は、あるときは観客として、あるときは女優として、またあるときは作り手として、その「窓」を自在に行き来できる幸せを感じています。映画は総合芸術であるといいますが、役者であると同時に音楽や美術に携わるようになり、益々映画の素晴らしさに魅了されています。
今回、名誉ある東京国際映画祭の審査員という新しい「窓」を体験することができ、世界中から集まる力作に出会えると思うと、襟を正しながらも、ワクワクする気持でいっぱいです。

ドメニコ・プロカッチ

ドメニコ・プロカッチ

Domenico Procacci

プロデューサー

profile

1960年イタリア生まれ。89年にローマを拠点とする製作会社ファンダンゴを設立。その後20年に渡り製作した映画は、カンヌ、ロカルノ、ベルリン、ヴェネチア、ロッテルダム、トロント、トライベッカ、リオ、シドニー、釜山、東京、サンダンスなどの国際映画祭で数々の賞を受賞。
ガブリエレ・ムッチーノの“The Last Kiss”(01)、エマニュエル・クリアリスの“Respiro”(02)、そしてマッテオ・ガローネの『ゴモラ』(08)で、イタリアの権威あるダヴィッド・ディ・ドナッテロ賞の最優秀プロデューサー賞を3度受賞。また、2002年、03年、09年にはシルバー・リボンを受賞した。
ファンダンゴは、数多くのイタリア映画の他に、『アブノーマル』(94)『クワイエット・ルーム』(96)“Epsilon”(97)“Dance Me to My Song”(98)でロルフ・デ・ヒーアと組み、“The Life and Extraordinary Adventures of Private Ivan Chonkin”(94)でイジー・メンツェルと、『素肌の涙』(98)でティム・ロスと、“ He Died with a Falafel in His Hand”(01)でリチャード・ローウェンスタインと、『ダスト』(01)でミルチョ・マンチェフスキーと、さらにウォン・カーウァイ、スティーヴン・ソダーバーグと、『愛の神、エロス』(04)でミケランジェロ・アントニオーニと、『明日へのチケット』(05)でエルマンノ・オルミ、アッバス・キアロスタミ、ケン・ローチと、そして『シルク』(07)ではフランソワ・ジラールと組んでいる。

第23回東京国際映画祭へのメッセージ

映画のプロデュースが私の仕事です。プロデューサーがどんな仕事をするのか説明することは、いつも難しい。さらに、資金の調達よりも映画の芸術性のほうがプロデューサーにとって、より重要だということを、人に分かってもらうことはもっと難しい。東京国際映画祭の審査員となることは、世界中のプロデューサーや監督たちの仕事に出会い、彼らが語る物語とその語り方に刺激を受ける大いなる機会を私に与えてくれるでしょう。任命されるだけで大変に名誉なことであり、きっと充実した経験になることでしょう。

ホ・ジノ

ホ・ジノ

HUR Jin-ho

映画監督

profile

延世大学校哲学科と韓国フィルムアカデミーを卒業。脚本も手がけた監督デビュー作『八月のクリスマス』(98)は、カンヌ国際映画祭の批評家週間にて上映され、“小さなきらめく宝石のよう”(フィガロ紙)、“魅力的で純粋”(バラエティ誌)など高い評価を得た。監督第2作『春の日は過ぎゆく』(01)は、東京国際映画祭・最優秀芸術貢献賞および釜山国際映画祭・国際映画批評家連盟賞を受賞。『四月の雪』(05)は、トロント国際映画祭とサン・セバスティアン国際映画祭にて『八月のクリスマス』『春の日は過ぎゆく』と共に上映され、ホ・ジノは韓国恋愛映画の旗手と称された。その他の作品に、『ハピネス』(07)と5人の韓国人監督と共作したオムニバス『オガムド~五感度~』(09)などがあり、最新作は『きみに微笑む雨』(09)である。

第23回東京国際映画祭へのメッセージ

映画を観る前の短い暗転が好きだ。
画面が明るくなり、“あっ! これは審査だった…”と気付く。
審査員として映画を観るのはとても難しい。
いい映画は、審査を忘れて鑑賞してしまい、そうでない映画は、観ている間、ずっと分析ばかりしているからである。途中で席を立つわけにもいかず…。
でも、映画を観ることは他の何よりも楽しい。しかも、私の愛する都市、東京で。
第23回東京国際映画祭では、どんな多彩な映画と出会えるのだろうか。
ドキドキ…。

根岸 吉太郎

根岸 吉太郎

Kichitaro Negishi

映画監督

profile

1950年東京都生まれ。早稲田大学第一文学部演劇学科卒業後、日活に助監督として入社。`78年日活作品『オリオンの殺意より、情事の方程式』で監督デビュー。`81年『遠雷』でブルーリボン監督賞、芸術選奨文部大臣賞新人賞を受賞し、一般映画に鮮やかにデビュー。若手映画監督の製作会社ディレクターズ・カンパニーに参加。その後『探偵物語』(`83)『ウホッホ探検隊』(`86)『永遠の1/2』(`87)など様々なジャンルの作品を手掛ける。映画のほかには松田聖子のステージの演出('88)、'93年から中島みゆき「夜会」シリーズのアーティストビデオを手掛けるなど多分野にて活躍。しばらく映画の現場から遠ざかるも『絆-きずな-』(`98)で復帰。'05年には『雪に願うこと』で東京国際映画祭サクラグランプリ、観客賞、監督賞、主演男優賞の4冠を獲得。2006年度の各映画賞監督賞を総なめにした他、芸術選奨文部科学大臣賞も受賞。近年では『サイドカーに犬』(`07)、そして2009年公開の『ヴィヨンの妻~桜桃とタンポポ~』が、第33回モントリオール世界映画祭監督賞を受賞したことが記憶に新しい。

第23回東京国際映画祭へのメッセージ

第18回の東京国際映画祭で『雪に願うこと』がグランプリと監督賞をいただいたことは私の映画人生の節目となり、この授賞によって次のステップへのきっかけを見いだすこととなりました。東京国際映画祭に感謝し、今回東京に集う世界の作品に真摯に向きあうことによって、少しでも恩返しができればと思っています。見知らぬ世界の作品が、磨かれた宝石であれ荒削りな原石であれ、静かで深く強い光を放つ作品であることを願うと同時に、それらの映画を巡って東西の隔てなく映画人同士でまさに映画の現在を語ることができる場が東京であることを希求しています。

アジアの風 審査委員

緒方 明

緒方 明

Akira Ogata

映画監督

profile

1980年、自主制作で『東京白菜関K者』を発表。その後テレビドキュメンタリーを中心に活動。00年『独立少年合唱団』で長編デビュー。第50回ベルリン映画祭で新人監督賞。
『いつか読書する日』(05)はモントリオール映画祭審査員特別賞。『のんちゃんのり弁』(09)ではヨコハマ映画祭監督賞。最新作はルイ・マル作品のリメイク『死刑台のエレベーター』(10)

チャリダー・ウアバムルンチット

チャリダー・ウアバムルンチット

Chalida Uabumrungjit

タイ映画基金プロジェクトディレクター

profile

タイのタンマサート大学で映画を、イギリスのイースト・アングリア大学で映画アーカイブを専攻。現在、タイ映画基金にてプロジェクト・ディレクターを務める。1997年よりタイ短編映画・ビデオ映画祭のディレクターに就任し、インディペンデント作品の支援に従事している。

大澤 信亮

大澤 信亮

Nobuaki Ohsawa

文芸批評家

profile

1976年、東京都生まれ。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修了。労働を中心とした社会運動に関わりながら文化批評を執筆。著書に「神的批評」(10月刊行予定)「『ジャパニメーション』はなぜ敗れるか」(共著)、主な論文に「宮澤賢治の暴力」(新潮新人賞受賞)「批評と殺生─北大路魯山人」、編集した雑誌に「フリーターズフリー」「ロスジェネ」など。

日本映画・ある視点 審査委員

カメン・カレフ

カメン・カレフ

Kamen Kalev

映画監督

profile

2002 年フェミス(フランス国立映像音響芸術学院)を卒業。短編“Orpheus”と“Maltonius Olbren”はベルリン、クレルモン=フェラン、ロカルノほか、多数の映画祭で賞を受賞。短編“Get the Rabbit Back”は05 年のカンヌ国際映画祭のコンペ部門、“Rabbit Troubles”も07 年カンヌ国際映画祭の批評家週間に選ばれた。「第22回東京国際映画祭」で『イースタン・プレイ』(公開タイトル:『ソフィアの夜明け』)(09)が見事、東京 サクラ グランプリを獲得した。

柏原 寛司

柏原 寛司

Hiroshi Kashiwabara

脚本家/社団法人シナリオ作家協会会長

profile

1949年東京都生まれ。日本大学藝術学部卒業。主なテレビ作品:「傷だらけの天使」「大都会」シリーズ「大追跡」「探偵物語」「プロハンター」「西部警察」「あぶない刑事」ほか 主な映画作品:『あぶない刑事』シリーズ『べっぴんの町』『行き止まりの挽歌 ブレイクアウト』『ゴジラvsスペースゴジラ』『ルパン三世 くたばれ!ノストラダムス』『名探偵コナン 探偵たちの鎮魂歌』ほか 監督作品:『猫の息子』ほか

北小路 隆志

北小路 隆志

Takashi Kitakoji

映画評論家

profile

早稲田大学大学院経済学研究科修士課程修了。現在、「朝日新聞」「キネマ旬報」「すばる」「装苑」「現代思想」「映画芸術」ほかの新聞、雑誌などで映画批評を中心に執筆中。主な著書に「王家衛的恋愛」「映画の政治学」(共著)「ペドロ・コスタ 遠い部屋からの声」(共著)「<社会派シネマ>の戦い方」(共編著)などがある。

TOYOTA Earth Grand Prix 審査委員

髙野 悦子

髙野 悦子

Etsuko Takano

東京国際女性映画祭ジェネラル・プロデューサー

profile

1929年、旧満州(現中国東北地方)生まれ。51年、日本女子大学人間社会学部社会福祉学科卒業。東宝㈱勤務を経て、58年、パリ高等映画学院(イデック)監督科に入学、61年卒業。68年2月、岩波ホール創立と同時に総支配人に就任。74年2月より、川喜多かしこ氏と共にエキプ・ド・シネマを主宰。85年より、東京国際女性映画祭ジェネラルプロデューサーを務め、97年9月から20 07年8月まで東京国立近代美術館フィルムセンター初代名誉館長を務める。

別所 哲也

別所 哲也

Tetsuya Bessho

俳優/ショートショートフィルムフェスティバル代表

profile

慶應義塾大学法学部法律学科卒業。1990年、日米合作映画『クライシス2050』でハリウッドデビュー。米国映画俳優組合(SAG)会員となる。主な代表作として、映画では、日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞した、『新・同棲時代』(91)『波の数だけ抱きしめて』(91)のほか、『大統領のクリスマスツリー』(96)『パラサイト・イヴ』(97)『メッセンジャー』(99)『ekiden』(00)『ULTRAMAN』(04)『MAKOTO』(05) など。俳優以外の活動として、99年より、日本発の短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル」(www.shortshorts.org )を主宰。

依田 巽

依田 巽

Tom Yoda

東京国際映画祭チェアマン

profile

1940年長野県生まれ。63年3月明治大学経営学部卒業。69年山水電気(株)入社。88年3月(株)トーマス・ヨダ・リミテッド(現・ティー ワイ リミテッド)設立。 同年8月現・エイベックス・グループ・ホールディングス(株) 顧問就任。93年同社代表取締役会長、95年同社代表取締役会長兼社長就任(2004年8月退任)。
04年12月より(株)ギャガ・コミュニケーションズ( 現・ギャガ(株)) 代表取締役会長を務め、09年7月には同社代表取締役会長兼社長CEO 就任。現在(株)ティー ワイ リミテッド代表取締役会長、(株)ドリーミュージック代表取締役会長、(株)ティー ワイ エンタテインメント代表取締役会長ほか、ティ・ジョイ取締役、楽天取締役なども務める。
2008年3月東京国際映画祭(TIFF&TIFFCOM)チェアマン就任。そのほか公職は日本経済団体連合会理事、同産業問題委員会エンターテインメント・コンテンツ産業部会部会長、映像産業振興機構(VIPO)幹事理事、Japan 国際コンテンツフェスティバル(CoFesta)実行委員会副委員長など。

KEIRIN.JP本映画祭は、競輪の補助を受けて開催します。TIFF History
第22回 東京国際映画祭(2009年度)